〜水素の需要(水素は経済的に成立するか)〜
1.はじめに
本サイトの「SEJだより第24号」“脱炭素社会におけるエネルギーキャリアーとしての水素の役割(その一)”で水素製造に関わる課題について報告し、更に製造した水素の輸送関しては(その二)で検討した。ここでは水素需要の際の課題について考えてみる。
2021年10月から2週間にわたり英国・グラスゴーにおいて、国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)が行われた。COP24 からの継続議題となっていたパリ協定の市場メカニズム、透明性枠組み等の実施指針、報告様式等の重要議題で合意に至った。本稿はこれらの課題について紹介する。
1973年、1978年のオイルショックを経て、資源のない日本やフランスは純国産エネルギの原子力にかじ切ってきた。しかし福島原発事故の影響で多くの原発は廃止に追い込まれ、主要国で最低の8%という自給率となった。中国、インドの爆発的なエネルギー需要の増加に加え、ホルムズ海峡危機に代表される石油、ガスの獲得にかかわる国際紛争頻発しており、今後10年、20年後にオイルショックを超える紛争が再発しないとは言えない。日本経済の基幹となる電力は壊滅し未曽有の危機に襲われる。ともかく近い将来にはせめて電力の自立を図らなければならない。
筆者は最近の大阪府北部地震や西日本豪雨や東日本大震災の津波による福島事故など様々なリスクにさらされている。ここでは、リスクという概念を用いながらこの度の自然災害と原発事故とを比較している。
今回の異常な進路の台風12号や激甚災害である西日本豪雨はこれまで経験したことの無いものです。自然の凄まじい脅威を感ずるところですが、日本だけでく世界中で異常な気象が起こっていることが気になります。いずれ気象の研究が進み解明することでしょうが、私たちがここ数十年爆発的に炭酸ガスを排出してきたことが関係ないといえるでしょうか。