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SEJ 日本のエネルギーを考える会

159号 激甚災害を見て思うこと- その原因は炭酸ガスの排出かもしれない-


カテゴリ:  IOJ    2018-7-29 13:40   閲覧 (600)

 今回の異常な進路の台風12号や激甚災害である西日本豪雨はこれまで経験したことの無いものです。自然の凄まじい脅威を感ずるところですが、日本だけでく世界中で異常な気象が起こっていることが気になります。いずれ気象の研究が進み解明することでしょうが、私たちがここ数十年爆発的に炭酸ガスを排出してきたことが関係ないといえるでしょうか。

はじめに
 今回の西日本豪雨による被害を受けた方々に心からお見舞い申し上げます。被災された皆様が、一日も早く日常生活に戻れるようお祈り致しております。  さて、この度政府がこの豪雨による災害を「激甚災害」に指定する見込みとの発表を行ったことは、これからの災害復旧・復興を推進する上で被災害者の皆さんにとって大きな支援が迅速にできる環境を整えたということであり、高く評価をしたいと思います。しかしながら、200名を超す方々が亡くなり、未だ十数名の方々が行方不明という現状を見るにつけ、自然の凄まじい脅威を感じずには居られません。亡くなられた方々のご冥福を心からお祈り致します。

1.異常気象
 今回の台風12号の進路はこれまで見たことのないような異常なものでしたし、激甚災害のニュースの中で、「気象庁始まって以来の降雨量」・「記録をとり始めて以来最大の・・・」・「人命を守る行動を直ちにとって下さい」という表現が度々使用されました。最近の天候はこれまで私たちの経験してきた四季の変化や台風の強さ、降る雨の量などとは大きく異なっており、次に何が起こるのか分からないような状況になっているように思われます。異常気象と言ってしまうのは簡単ですが、それ以上に大きな変化が地球規模で起こっているのではないかと危惧されるのです。異常気象の原因として炭酸ガスの大気中濃度の高まりが指摘されて久しく、福島原発事故が起こるまでは、日本でも多くの人々が炭酸ガスの排出抑制を意識しておりました。然し乍ら、2011年3月11日以来炭酸ガス排出が問題視されることは、無くなってしまった様に思われます。政府も然り、マスコミも然りで、温室効果ガスの排出規制はどうなったのか、議論をしようともしません。

今回の西日本豪雨が、地球温暖化の結果として引き起こされた異常気象によるものであるとは一概には言えませんが、因果関係を全面的に否定することもできないでしょう。多くの専門家が調査を重ね、気象のメカニズムを解明して行くことで、因果関係の有無が明確になっていくものと期待しています。
2.今私たちがすべきこと
 それでは、因果関係が分からないからと、現状を放置しておいて良いものでしょうか?地球温暖化が気象にある程度影響を与えることは明らかにされておりますので、どのような原因で異常気象が起こっているのかはいずれ判明するのでしょう。しかし、今は明確にはなっていないにしても異常気象による災害が再度起こる可能性を極力排除する努力をするのが、今を生きている私たちの義務ではないでしょうか?2015年で既に地球の大気中の炭酸ガス濃度が危険領域と言われている400ppmを超えてしまっているという現実を直視すべきです。炭酸ガスを際限なく排出し続ければ、地球上の多くの国が温暖化の被害を受けると言われていますので、私たち日本人は少しでも炭酸ガスの排出を抑制する努力をすべきだと考えます。



3.私達が排出した炭酸ガス量に
福島原発事故以来、一時はすべての原発が停止させられてしまった結果、それまで原発が供給していた電力を代替するために大量の化石燃料(石炭、石油、LNG)を購入し、炭酸ガスを撒き散らしてきたのですが、その量は尋常ではありません。電気事業連合会は2010年度の発電由来の炭酸ガス排出量を3億2千5百万トンと発表しています。 これが、2011年度には4億1千6百万トンと9千1百万トン増(前年度比28.0%増)、2012年度4億1千7百万トン(2010年度比28.3%増)、2013年度4億9千3百万トン(2010年度比51.7%増)となっています。2014年度からは4億6千9百万トン、2015年度は4億4千1百万トンと徐々に減り始めているのですが、それでも2015年度を2010年度と比較すると35.7%増です。これらの減少の主たる理由は、家庭や街灯のLED照明の普及や、企業の節電努力などの賜物であり、今後継続して減り続けるものではありません。また、経済活動の鈍化も影響しているのではないかと危惧されます。 今のままでは、COP21で約束している排出量の2030年度26%減、2050年度80%減などの達成は夢のまた夢です。(IEAの日本の持続可能シナリオ 図参照)


4.原子力発電は日本を救う?

 幸いにして、先進国である日本には炭酸ガス排出抑制の決め手となる原子力発電技術があります。これは、炭酸ガス排出ばかりではなく、化石燃料の調達に必要な国富の流失を抑制することもできます。更に、一部の反原発国家を除いて多くの国が原子力発電の導入を検討している今、日本の大きな外貨獲得源となる可能性を秘めています。技術による国際貢献が出来るうえに、現在瀕死の状態にある原子力関連企業、原子力技術者の維持、救済もできるという一石二鳥の機会がすぐそこに有るのです。激甚災害も減って、国民の平和な生活にも貢献できるのかもしれません。(世界の原発メーカは仏、日仏、日米、中国、ロシア 図参照)



5.民主党政権が残した負の遺産と未来の日本


経済を軽視した民主党は日本の体制そのものまでも破壊したばかりでなく、激甚災害の原因まで作ったのではないかと疑われるのです。今は最近の激甚災害と地球温暖化の因果関係は分かっていないのですが、将来そこに因果関係があると明確に示されたときには、当時政権を担っていた民主党の人々はどのように責任を取るのでしょうか。野党に下った今、森友問題や加計問題などを繰り返し国会で取り上げて、平然と自民党や政府の批判に明け暮れていますが、彼らが政権に就いていた時にやった愚行事を私達は決して忘れてはならないと思います。日本の原子力は、民主党の出鱈目な対応で危機に瀕しているのですが、実はここまで傷めつけられた日本そのものを救う力を持っていると信じます。早期に原子力発電の意義を再確認し、再稼働、新・増設が当たり前の時代が来ることを願わずにはいられません。

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159号 激甚災害を見て思うこと- その原因は炭酸ガスの排出かもしれない-


カテゴリ:  IOJ    2018-7-29 13:40   閲覧 (600)

 今回の異常な進路の台風12号や激甚災害である西日本豪雨はこれまで経験したことの無いものです。自然の凄まじい脅威を感ずるところですが、日本だけでく世界中で異常な気象が起こっていることが気になります。いずれ気象の研究が進み解明することでしょうが、私たちがここ数十年爆発的に炭酸ガスを排出してきたことが関係ないといえるでしょうか。

はじめに
 今回の西日本豪雨による被害を受けた方々に心からお見舞い申し上げます。被災された皆様が、一日も早く日常生活に戻れるようお祈り致しております。  さて、この度政府がこの豪雨による災害を「激甚災害」に指定する見込みとの発表を行ったことは、これからの災害復旧・復興を推進する上で被災害者の皆さんにとって大きな支援が迅速にできる環境を整えたということであり、高く評価をしたいと思います。しかしながら、200名を超す方々が亡くなり、未だ十数名の方々が行方不明という現状を見るにつけ、自然の凄まじい脅威を感じずには居られません。亡くなられた方々のご冥福を心からお祈り致します。

1.異常気象
 今回の台風12号の進路はこれまで見たことのないような異常なものでしたし、激甚災害のニュースの中で、「気象庁始まって以来の降雨量」・「記録をとり始めて以来最大の・・・」・「人命を守る行動を直ちにとって下さい」という表現が度々使用されました。最近の天候はこれまで私たちの経験してきた四季の変化や台風の強さ、降る雨の量などとは大きく異なっており、次に何が起こるのか分からないような状況になっているように思われます。異常気象と言ってしまうのは簡単ですが、それ以上に大きな変化が地球規模で起こっているのではないかと危惧されるのです。異常気象の原因として炭酸ガスの大気中濃度の高まりが指摘されて久しく、福島原発事故が起こるまでは、日本でも多くの人々が炭酸ガスの排出抑制を意識しておりました。然し乍ら、2011年3月11日以来炭酸ガス排出が問題視されることは、無くなってしまった様に思われます。政府も然り、マスコミも然りで、温室効果ガスの排出規制はどうなったのか、議論をしようともしません。

今回の西日本豪雨が、地球温暖化の結果として引き起こされた異常気象によるものであるとは一概には言えませんが、因果関係を全面的に否定することもできないでしょう。多くの専門家が調査を重ね、気象のメカニズムを解明して行くことで、因果関係の有無が明確になっていくものと期待しています。
2.今私たちがすべきこと
 それでは、因果関係が分からないからと、現状を放置しておいて良いものでしょうか?地球温暖化が気象にある程度影響を与えることは明らかにされておりますので、どのような原因で異常気象が起こっているのかはいずれ判明するのでしょう。しかし、今は明確にはなっていないにしても異常気象による災害が再度起こる可能性を極力排除する努力をするのが、今を生きている私たちの義務ではないでしょうか?2015年で既に地球の大気中の炭酸ガス濃度が危険領域と言われている400ppmを超えてしまっているという現実を直視すべきです。炭酸ガスを際限なく排出し続ければ、地球上の多くの国が温暖化の被害を受けると言われていますので、私たち日本人は少しでも炭酸ガスの排出を抑制する努力をすべきだと考えます。



3.私達が排出した炭酸ガス量に
福島原発事故以来、一時はすべての原発が停止させられてしまった結果、それまで原発が供給していた電力を代替するために大量の化石燃料(石炭、石油、LNG)を購入し、炭酸ガスを撒き散らしてきたのですが、その量は尋常ではありません。電気事業連合会は2010年度の発電由来の炭酸ガス排出量を3億2千5百万トンと発表しています。 これが、2011年度には4億1千6百万トンと9千1百万トン増(前年度比28.0%増)、2012年度4億1千7百万トン(2010年度比28.3%増)、2013年度4億9千3百万トン(2010年度比51.7%増)となっています。2014年度からは4億6千9百万トン、2015年度は4億4千1百万トンと徐々に減り始めているのですが、それでも2015年度を2010年度と比較すると35.7%増です。これらの減少の主たる理由は、家庭や街灯のLED照明の普及や、企業の節電努力などの賜物であり、今後継続して減り続けるものではありません。また、経済活動の鈍化も影響しているのではないかと危惧されます。 今のままでは、COP21で約束している排出量の2030年度26%減、2050年度80%減などの達成は夢のまた夢です。(IEAの日本の持続可能シナリオ 図参照)


4.原子力発電は日本を救う?

 幸いにして、先進国である日本には炭酸ガス排出抑制の決め手となる原子力発電技術があります。これは、炭酸ガス排出ばかりではなく、化石燃料の調達に必要な国富の流失を抑制することもできます。更に、一部の反原発国家を除いて多くの国が原子力発電の導入を検討している今、日本の大きな外貨獲得源となる可能性を秘めています。技術による国際貢献が出来るうえに、現在瀕死の状態にある原子力関連企業、原子力技術者の維持、救済もできるという一石二鳥の機会がすぐそこに有るのです。激甚災害も減って、国民の平和な生活にも貢献できるのかもしれません。(世界の原発メーカは仏、日仏、日米、中国、ロシア 図参照)



5.民主党政権が残した負の遺産と未来の日本


経済を軽視した民主党は日本の体制そのものまでも破壊したばかりでなく、激甚災害の原因まで作ったのではないかと疑われるのです。今は最近の激甚災害と地球温暖化の因果関係は分かっていないのですが、将来そこに因果関係があると明確に示されたときには、当時政権を担っていた民主党の人々はどのように責任を取るのでしょうか。野党に下った今、森友問題や加計問題などを繰り返し国会で取り上げて、平然と自民党や政府の批判に明け暮れていますが、彼らが政権に就いていた時にやった愚行事を私達は決して忘れてはならないと思います。日本の原子力は、民主党の出鱈目な対応で危機に瀕しているのですが、実はここまで傷めつけられた日本そのものを救う力を持っていると信じます。早期に原子力発電の意義を再確認し、再稼働、新・増設が当たり前の時代が来ることを願わずにはいられません。

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