「原子力発電所の(合理的で、均整の取れた)安全性強化」と、「自然やテロなどの災害に対する(総合的で、含みのある)即応性強化」の二つは相補完して、ようやく本格的な福島対策になり、災害を受けた方々に安心感を与えるものになると見るべきでしょう。そのうち一方だけに偏るのは、事故総体としての安全性が守れないといわざるをえません。しかし現在は、前者に余りに焦点が絞られすぎていることに危惧をもっています。そこで、ここでは後者について考えてみたいと思います。